canashiroのブログ

はてダ挫折者の再挑戦。

涼宮ハルヒの消失

消失みてきました。初日のレイトショーだけあって、そこそこの人がはいってました。劇場についたときに異常な人だかりで「すわっ」とおもったら、アバターに大量に流れ込んでいきましたが。劇場版頭文字Dを初日にみにいったときも、横のバトロワに大量に人がいたのを思い出しました。
感想としては「可もなく不可もなく」。3時間ぐらいあるのに長さを感じさせないぐらい丁寧に作りこまれていて「流石は京アニ」と思わされるものの、「もう一回みたい!BDでたら買う!」って感じにはならない感じです。二回目もいいや。
京アニらしく、ぬるぬる動くし、作画崩壊もほとんどないんだけど、動けばいい、細かく書き込めばいいってもんじゃないのね、のお手本のような動画でした。見ていて心地よくない、気持ち悪さを感じるシーンが多々あります。それ以上に、モブの書き込みや動画枚数の多さに必要性を感じません。むしろ、視線があちこちにちってしまうので、もっと取捨選択して描写するべきだと感じました。
画面全体も敢えてでしょうが、トーンを落としてありますし、テレビ版から違和感を感じないです。逆にいうと、すごくテレビっぽい。
原作がある、というハンデを考慮しても作家性がない、という風に感じてしまいます。とにかく丁寧に丁寧に作り上げた"だけ"。いわば、グラフィックにだけ凝りまくった次世代ゲームという印象です。期待度がたかかっただけに消化不良感が拭えない。もやもやしたままです。どこが悪いと指摘できませんが、最高!なところがなかっただけなのでしょう。
ちなみにネットでは絶賛コメが多いようです→今日もやられやく - FC2 BLOG パスワード認証
以下、ネタバレ

  • たしかに消失でも日付はキーポイントなのだが、演出がエンドレスエイトの悪夢を連想させる。
  • 朝倉さんが若干丸くなってないか?体格的な意味で。
  • 改変長門長門の演じ分けは茅原頑張ったなぁ、と思う。茅原はアニメ1期と比較して成長したよな。
  • 部室のバリュースターとWin95の起動音で深くにもぼっ(ry
  • せっかくNECに協力してもらってバリュースターを出したのはいいだけど、原作準拠でEnterキーなのよねぇ。vfキーもあるし、左右がくぼんでるからRETURNキーっぽいんだけど。んー、NECじゃないメーカーに協力依頼したほうがよかったんじゃないかね。COMPAQとか出しても俺は懐かしさのあまり泣いてたね。
  • キョンの解釈が俺と違っていたのが違和感だったなぁ。キョン改変世界と決別させたのは「宇宙人・未来人・超能力者との特異な日々」ではなくて「長門・みくる・古泉・ハルヒと共に過ごす(した)日常」だったと解釈していたのですが、映画では前者のトーンが強くなってます。この解釈のズレは重要で自分は「おかしな事件はしったこっちゃねーが、SOS団の皆は好きだ」という立場なのに対して、映画版では「おかしな事件が楽しかった、楽しみたい」というより積極的な立場になってます。今後、あるであろう3期ではキョンはこの立場表明を引き継いでいくのでしょう、たぶん。
  • キョンの自問自答シーンはずっと違和感がありました。僕は先述のような決意だとおもっていたのでキョンが葛藤すべきは(自認したくないのは)「ハルヒがいる日常が楽しい」という一点だけだったのですが、映画版キョンは「おかしな事件が楽しい自分」まで自認してしまうので、より深い自問自答になってます。個人的にはここは「俺は(ハルヒを含めて)皆が好きだ!」というキョンの意思確認だけで、消失中最もカタルシスが得られるシーンだけにここもまた無駄な丁寧さのように感じました。
  • 病院のシーン、古泉のウサギはあれは彫刻と描写されたものか?簡単すぎなんじゃぁ。
  • 病院のシーン2、「ゆき」のイントネーションが完全に「有希」なんでしょねぇ。まぁこれは文字媒体ならではの演出か。
  • 3時間もあるのだから、最後の大オチまでひっくるめるのかと思ったら、微妙に消化不良で終わり。これは完全に三期やるフラグやで
  • 最後のフラグ回収どころか、クリスマスパーティーキョンもありません。ゴローはちゃんと鹿被ったというのに、本家ではこの扱いか。