canashiroのブログ

はてダ挫折者の再挑戦。

MIAU大感謝祭便乗

あわわわわ……。ぼーっとしてたらもう25日終わっちゃうじゃないのよ。
コミケ準備(サークルとしての)がひと段落したのでようやく、こいつにとりかかれます。

個人的な意見として、漫画、アニメ、ゲーム、音楽などのサブカルチャー文化を楽しむに当たって重要なものの一つに共通の文化的バックグラウンドというものがあると思います。幼少時期に体験した文化を新たな作品で共有できたときに最高の喜びがあるというか、一番楽しい。もちろん、何の予備知識も必要としない作品も多くあるとは思うのですが、お互いだけが知っているようなネタを仕込んだギャグはどんなお笑い芸人のギャグよりも面白いと思うのです。(ギャグは通用する範囲が狭いほど面白いというやつ)
えーっと、話の枕としてあまり適当ではなかったのかもしれませんが、僕が言いたかったので質の良い作品を消費することは、次世代の作品を生み出す作家にとって非常に有益な体験であるということです。つまり、日本のアニゲ文化が現在において花開いているのは現在の作家達が生まれ育った戦後に手塚治、あるいは横山光輝水木しげるといった先駆者達がすばらしい作品を断続的に世の中に送り出し、それが自由に手に取れる環境があったというのが大きいと。これは何も生産者側に限った話でなく、数多くの漫画を読める環境で育った人間が、大人になってもなお漫画を消費する意欲にあふれているというのは現在の日本の特異性の一つであると僕は考えます。
逆に言えば、良質の作品が少なく、あるいはその閲覧に著しい制限がかけられた場合には、一定期間その業界は経済的に潤うかもしれませんが、次世代はありませんよ、ということです。漫画を例に出しましたが、音楽だって同じです。僕ら音楽好きはたいていの場合、ラジオから流れてきた音楽に天啓を感じ、多種多様な音楽の世界へと足を踏み入れたはずです。(たとえば、日本のテクノシーンにおける電気グルーヴANNの功績、など)
現在のインターネット界を省みるに、これらの環境は十二分に成熟しているといえます。さらには、その先、作ったものをすぐに世の中に広めることができるWeb2.0的世界までが用意されているのです。
ですが、昨今、ダウンロード違法化など、この世界をギチギチに締め上げるような行為がささやかれています。さらに、すでに皆の関心は薄れてしまっていますが、一部の音楽メディアはCCCDによるリリースが続けられています。洋楽輸入CD問題もありました。
このブログの昔からの読者はご存知でしょうか、僕はわりと共産主義的な思想を持っていますから、多くの作品に自由にアクセスする環境こそ理想だと考えています。しかし、現実的にそれが不可能なことも知っているつもりです。だけれども、ガチガチに権利ばかり主張する各メディアには疑問符を投げかけたい。無論、フリーライドばかりする消費者にも疑問符を投げかけたい。みんなでニコニコしましょうよ、と。
これから、今年一年間に僕が体験し、感謝をささげたい著作物について記します。もちろん、それらに対して直接的に金銭を送ることはできませんが、僕はこれらの作品を楽しむ代わりに少しでも感謝の意が著作者に届けば、と思います。

まず、今年の一番の大当たりはグレンラガンでしょう。
昨年、いやもっと前からガイナックスのロボットアニメが始まる!というのでかなり楽しみにしていましたが、正直"いまさらドリル物か"とか"ちょっと色物感が漂うな"とか思っていたのも事実です。
しかし、ガイナックスの旧世代スタッフの多くが新劇場版エヴァンゲリヲンの仕事をする中であれだけの娯楽作品を作り上げたガイナックススタッフと脚本の中島かずき氏にはしてやられたと言う他ありません。
2クール26話を通じて特に目立った作画崩壊もなく(僕は作画マニアではないので作画に関しては甘いです)、高いテンションを維持したまま最終回まで見事突破してくれた著作者の皆さんには感謝です。
これに関しては関連商品を含めて、いささか恩返しが出来ているかな、と思います。

もう一つ、楽しませてもらったロボットアニメが新エヴァです。
ご存知のとおり、僕はエヴァからこの世界に足を踏み入れた人間ですので、エヴァの完全新作というだけで涙を流して喜ぶのですが、後半のヤシマ作戦あたりはもうほんと鳥肌たちっぱなしでした。正直、すこしだけ涙ぐんだぐらいの勢いです。来年、さ来年の続編にも大いに期待していますが、とりあえず序を作り上げた著作者の皆さん、とりわけ庵野カントクに大いなる感謝を。これに関しても十分に金銭を消費しているかもしれません。

  • 大きく振りかぶって

これはアニメ主導で原作を読みました。
正直、ひぐちアサ漫画には心理的トラウマがあって怖かったのですが、いまのところ欝展開もなさそうで安心です。(作者の野球に関する思い入れが回避させているのかもしれませんが、三橋の阿部依存っぷりを考えるにひとたび間違えば超絶欝展開にはいりそうですね)本来、野球ファンではありませんし、野球の知識もドカベンぐらいしかない僕ですら楽しめるのですから、野球ファンならもっと楽しいのでしょう。この作品のおかげで今年の甲子園はちょっと興味をもって接することができました。感謝!

漫画版です。今年の作品ではないのでしょうが、今年知って楽しませてもらいました。原作(というかスレ)の内容もすばらしいのかもしれませんが、なによりYOKO氏の漫画力で一気に読み上げました。
これに関してはさきほどweb拍手から感謝を伝えさせていただきました。

はてな発のwebコミック今日の早川さんも今年楽しませていただいた漫画の一つです。
書籍も購入させていただきました。リンクで感謝を伝えることにしましょう。

今年、一番お金をつぎ込んだのがこのゲームでしょうか。いや、やってる人はもっとたくさんやりこんでいるのは知っているのですが、ゲーセンのゲームにこんなに金をつぎ込んだのは初めてかもしれません。もうちょっとテクニカルさを抑えてくれるとうれしいなーと思ったりしますが、それは無理な注文でしょう。
年末に3をマスターアップされたばかりのスタッフのみなさんに感謝!

さて、これは挙げるかどうか迷ったのですが、挙げておきましょう。正直、本編に関しては序盤はなかなか面白いなと思ったものの、後半はダレてしまっていたのも事実です。
しかしながら、その中で最後まで貫いてくれた男・白石稔に感謝を!
あとで、webラジオのほうにメッセージを送って感謝を伝えたいと思います。

今年もVineLinuxおよびFedoraCoreを利用した本をコミケにて頒布させていただきます。また、日々の研究でもCentOSを使用した計算機ノードを多様していますし、計算ソフトはGAMESSを使用させていただいてます。
また、先述の原稿にはTeXEmacs(Meadow)を使用しましたし、日々Vi無しでは生きていけません。sshクライアントとしてPoderosaを使っていますし、FireFoxThunderbirdも日々多様してます。LinuxのISOイメージはbit torrentでダウンロードしてますし、DLNAサーバだって多様しています。
本当に、これらの作者さま、プロジェクト参加者には頭があがりません。せめて、冬コミで頒布する入門書がこれらの業界のお役立てればと思います。

正直、ここに書いたのはほんの一部で今年も多種多様な著作物を楽しませていただきました。音楽から一件もないのが残念ですが、今年は従来からファンだったアーティストの新譜ぐらいしかまともに聞けてません。
以前と同じとまではいかないでももう少し音楽を聴いてみようかなぁ。