canashiroのブログ

はてダ挫折者の再挑戦。

杉山あかし氏のコラムについて

さて、件のメカビに"あるオタクの肖像"と題した杉山あかし氏のコラムが掲載されている。
このコラムで氏はコミックマーケットへのサークル参加者のデータを用いて、世間一般のオタクのイメージとの差異を指摘している。
同人業界に少しでも足を踏み入れた人ならば誰しもが実感として持っているとはおもうが、サークル参加者の大半は女性である。同人という業界は女性主体の業界であるといえよう。コミックマーケットが3日間開催される中で本当の意味で"萌え"と"エロ"を取り扱うのは三日目の東館のみである。(これは少し乱暴すぎるし語弊があるが)。男性サークル参加者であっても(奇しくも僕がそうであるように)萌えと離れたところで同人活動を行うサークルが多い。
この点を指摘して、著者は世間のオタクと実際のオタクの乖離を指摘する。(その後、イメージについての講釈がある)。
コレには大いにうなづける。しかしながら、メカビの本来想定している読者層はおそらくその"間違った"オタク層なのだろうな、と思う。そして、そこが僕とメカビの間にある決定的な違和感の正体なのだろう。
げんしけんという作品がある。これもまた初期においては創造活動を行わない、もっぱら消費専門のおたくを描く群像劇であった(中期以降、サークル活動を行うなど変化が起こるが)これこそが最近の"おたく"のトレンドなのだろうと思う。
氏が結論づけるように世間一般のオタクと本来のオタクの間に差異が生まれているのではない。本来のおたくと最近のオタクの間に差異が生まれているだけ、あるいはおたくの細分化が進んでいるだけなのだろうと僕は思うのだがどうなのだろう。
まぁ、単純に僕が古いおたくなだけで"最近の若いものは〜"的精神なだけなのかもしれないけれど。


ちなみに氏は九州大学助教授らしい。時間さえあえば来年度に是非とも講義を受けてみたいが、大学という制度がわかってないのでどうやれば時間割が入手できたり受講できるのかが謎。