canashiroのブログ

はてダ挫折者の再挑戦。

ローレライ

みてきましたよー。
ピエール瀧ファンならびに樋口ファン、庵野好きは見て損はないかと。
ガチのミリタリファンは見ちゃダメ。これは第二次世界大戦下の映画じゃないから。
よくにたパラレル世界の話か、あるいはよくある設定の戦争マンガだともって見るとよいかな。
伊507も潜水艦とかじゃなくて、主役メカだから。


にしても20代〜30代のおたくに語らせたら延々と何時間でも話ができそうなぐらいにおたく向けの映画でした。
一般人(ツマブキ目当てのお客)の3倍は楽しめると思う。


ただ、プロデューサーがそうだからか『踊る大捜査線』に似たような匂いがするのもたしか。
その要素ははっきりいって不要だったとおもう。完全につきぬけて「実写でアニメ」しちゃったほうが僕は好みだ。
一般層にアピールしたいがためにそういう要素を混ぜているのだとしても逆効果でお互いのうまみを消しあっているようにしか感じない。
一般層からみればチープなCGでリアリティのない潜水艦モノで、樋口監督側からみればなんだか変な演出がはいってしまってる以上のものにはなっていないし。


もうひとつの苦言はストーリーの消化不足。
原作というか、小説版を読んでいないのでなんともいえないけどあきらかに説明不足な点が多々あったとおもう。
指輪物語同様に、映画→原作→映画が一番楽しめるパターンなのかも。


以下ネタバレありで。(重大なネタバレはない、ただの与太話)



なにはともあれ、田口掌砲長ことピーエル瀧の活躍ぶりがうれしい。
序盤の戦闘における掌砲長としての活躍、中盤のアイスクリームの挿話、クーデターのときの南方の話、そして最後のB29撃墜の活躍。
どこをとっても田口掌砲長が主役の話じゃないですか!


僕の中では、

清永>>折笠>>木崎副艦長(?)>>時岡軍医長>>田口掌砲長>絹見艦長

ぐらいになっております。間違いありません。あー岩村機関長は木崎と同等で。


戦艦内のフォーマットとしてはヤマトそのままといっても過言じゃないですね。
あるいはその延長線上にあるホワイトベースか。


終盤の総力戦はナディアに似たようなシーンがありましたし、子供を逃がして特攻する大人というのもアニメにありがち。
(ナディアでは作戦終了後の話としてネモ船長(≠艦長)のみが残りましたが)


各地で綾波だと騒がれているパウラの水密服ですが、貞元でも庵野でもなく出渕裕デザインであるところに注目すべきでしょう。多分。
水密服じゃないほうは綾波移行のなんだか痛いげな不思議少女のそのままですが。


あーあと、テニアン諸島にて待ち受ける太平洋艦隊の駆逐艦の数々をみて思わず「オーバーザレインボウ!」と(心の中で)叫んでしまったのは僕だけではないはずです。
だって、庵野監督の絵コンテシーンだし……。